オメガがオリンピックの公式計時を担当し続ける理由

オメガ

kevinです。

リオオリンピックが開幕し、日本人選手の活躍に大興奮の毎日です。世界のトップ選手と渡り合うだけでもスゴイことなのに、連日メダル獲得のニュースが流れ、本当に素晴らしいなと思います。

そんなオリンピックをテレビで観ていると、常に「OMEGA」のロゴが目に入ってきます。この「OMEGA」というのは、もちろん腕時計ブランドの「オメガ」のことです。

腕時計ブランドのオメガは1932年以降、今日までほぼオリンピックの公式計時(オフィシャルタイムキーパー)を務めています。オメガが宇宙に行くよりも前から、オリンピックで活躍しているのです。

「時計ブランドだから、時計とストップウォッチを提供しているだけでしょ?」
「ただのスポンサーでしょ?」

という疑問が聴こえてきそうですが、実はオリンピックの運営にオメガの存在はなくてはならないほど貢献しているのです。

 

ロサンゼルス大会でのオメガの活躍

オメガは、1932年のロサンゼルス大会から全種目で計時を担当するようになります。

この時、オメガは、計時担当者1人と高精度クロノグラフ30個を送り込んでいます。

このクロノグラフは、1/10秒に迫る高い精度で計測できる機能をもっていたので、17個の世界新記録樹立に貢献したとも言われています。

スポーツをやっている方は想像しやすいと思いますが、コンマ1秒の世界で記録が変わってくるというのは、スポーツ選手にとってはとても重要なことです。

水泳でも短距離走でもマラソンでも、見ていると1秒の差があるだけで、距離間はかなりありますよね。

だから、オメガの高精度なクロノグラフの登場は、選手たちに恩恵をもたらしたと言っても過言ではないのです。

より正確な計時のためにオメガは進化している

公式計時というと、タイムを計る機器だけを担当しているのかと思ってしまいますが、オメガは記録に関わる様々な部分でシステムを担当しています。

光電子計時フォトセル

フォトセルは1948年に導入されました。ゴールラインに沿って光線を出し、選手が光線を通り過ぎた瞬間にタイムが止まるシステムです。

このときからすでに、ストップウォッチを人間の手で作動させ、タイムを計っていた時代は終わっていたのです。

写真判定システム

例えば、1948年の写真判定システム「マジックアイ」の導入があります。

タイムが同じ選手に対して、それまでは、人間の目に頼って判定していたのが、機械によってより正確に公平に判定できるようになりました。

フォトセルがありますが、公式記録には写真判定カメラで計測されたものが必ず採用されるようになっています。

タッチパッド

他にも、1960年競泳に導入されたタッチパッドもあります。

タッチパッドは自動計時装置で、選手がレーンの両端にあるタッチパッドに触れることで、タイムを止めることができるものです。

フライング検知機器

1984年にはトラック競技にフライング検知機器を導入しています。踏切版に加わる圧力を測定し検知した瞬間に反応時間の測定が始まります。

フライングとされる反応時間は0.1秒未満なので、人間の目よりはるかに正確な計時が可能となったと言えます。

スターティング・ピストル

スターティング・ピストルというと、手のひらサイズの拳銃を思い浮かべますが、今のスターティング・ピストルはオシャレな電子デバイスです。

従来の拳銃型ですと、音のスピードが光よりも遅いので、ピストルから離れた距離にいる選手に不利に働いていました。

ですが、今の電子スターティング・ピストルは、その問題点を改善されたものになっています。

どの選手も同時にスタート音が聞けるように、各選手後方にあるスピーカーとピストルをケーブルで接続しています。

「スタート音」「閃光」「計時機器の作動」の3つが同時に起こるようになっています。

その他

他にも、スコアボード(リオではゴルフ用スコアボード)もオメガが担当しています。

面白いのは、アーチェリーの的もリオ・オリンピックからハイテク機器になっていることです。

新しいスキャニングシステムが導入され、それまでは人の目で得点を判定していましたが、2つのスキャナーが中心点から矢までの距離を計算してくれます。

しかも、1秒以内に結果が出るという驚異のスピードです。

オメガは単なる腕時計ブランドではない

オメガは、計時の正確性を高めるために、あらゆる角度から、画期的なシステムを開発しています。

単に、クロノグラフを提供しているだけではないのです。

最初のロサンゼルス大会では、スタッフ1名とクロノグラフ30個から始まりましたが、今や送り込む計時機器の重量は450トンにも及びます。スタッフも何百人もいるそうです。

オメガのように、色んなスポーツ競技でオフィシャルタイムキーパーをしている腕時計ブランドはたくさんあります。

ロレックス、タグ・ホイヤー、ティソ、ロンジン、ウブロなど、他にも様々な時計ブランドがスポーツ競技に関わっています。

しかし、その中で、オメガほど、様々な計時機器を開発するブランドはありません。

また、かつてより、技術の進化は戦争とスポーツにおいて行われてきましたが、オメガは、戦争と正反対な平和の象徴であるオリンピックにおいて、世界中のアスリートによって競われる世界最高のステージ上で進化と革新を続けていく事を求められるブランドであり、アスリートとともに絶えず磨き抜かれているブランドと言えるでしょう。

そして、より良いものを開発し続けるその勤勉さは、オリンピック開催にとってなくてはならないのです。

個人的には、その勤勉さは日本企業に似ているような気がして、親近感をもって、テレビに映るオメガのロゴを観ています(^-^)

2020年の東京オリンピックはどこが担当するのか?

日本人ならば、2020年東京オリンピックは、どこのブランドが担当するか気になるところだと思います。

1964年の東京オリンピックのように、セイコーが担当するのでは?と予想されていた時もありましたが、2009年に、IOCとオメガの間で、2020年まで契約延長がされていたので、2020年の東京オリンピックもオメガが公式計時を担当します。

リオ五輪閉会式で安倍首相がしていた腕時計について

リオ五輪閉会式を見た方も多いと思いますが、安倍首相がオメガの時計を着けていましたね。東京オリンピック開催年の1964年製と推測します。

あの時計はオメガのフラッグシップに当時から位置するコンステレーションの中でも上位機種となるクロノメーター規格対応のCal.564を搭載しているものと思われます。

このCal.564は、天文台コンクール用に高精度に調整されたムーブメントであり、日付の早送りが出来なかったCal.560に早送り機構を取り付けて改良されたものになります。

ケースはCライン(Cシェイプ)と呼ばれる形で、オーデマピゲのロイヤルオークやパテックフィリップのノーチラスをデザインした名デザイナーであるジェラルド・ジェンタのデザインです。

ジェンタデザインの特徴である変形ケースに短いラグと言う特徴をしっかり持っています。

初出はオメガでは1966年からとなっています。ですが、クロノス日本版39号によると、

初出1962年

と書いてありましたので、1964年製があってもおかしくないと思われます。

ブレスレットも目の細かい柔らかいブレスレットなのですが、中々この頃のブレスレットが綺麗に残っているのは珍しいです。

また、安倍首相と言えば以前からスピードマスターを愛用している事でも知られています。

ちなみに、閉会式でマリオに扮装してリオに出現したときには、セイコーのアストロンになってました(笑)