なぜロレックスのデイトナは人気なのか?

ロレックス

kevinです。

ロレックスに関する記事をたくさんの方に読んで頂いています。

ありがとうございます。

 

ロレックスに興味を持っている方が多いということと、「ロレックス デイトナ 人気」と言ったキーワードでこのブログに来て下さる方も多いので、今回は『デイトナの人気』について書いてみようと思います。

ただ、少々、デイトナに関する記事を書くのは迷いました。

「人気」というのは目で見えるものではないですし、「なぜ人気なのか」ロレックス自体が公式見解を出しているわけでもないので書いても憶測に過ぎないものになってしまうからです。

いち時計好きの見解になってしまいますが、私が腕時計に惹かれて20年余り、何でデイトナが人気になったのか、自分の考えを整理したいという思いからこの記事を書こうと思いました。

一つの理由だけでなく、様々な要因が絡まって今のデイトナ人気を作り出しているので明確な正解は出せていませんし、自分自身の考えを整理したものですので参考にならないかも知れませんが、読んで頂ければ幸いです。

 

知っておきたいデイトナのモデル

20年ほど前は、中古業界ではボンドモデルのアンティーク・サブマリーナとかデイトジャストだったり、バブルバックが人気の中心だったように思います。

それが最近ではそれらを抑え、デイトナが一番の大人気になっています。

そんなデイトナのモデルについて、まずは簡単に紹介。

▼こちらの雑誌がすごく参考になります。写真も掲載されているので分かりやすいです!

 

【Ref.6238】

プレ・デイトナと言われるクロノグラフ。

ベゼル外周にタキメーターが入る前のモデルとなり、文字盤にタキメーターがプリントされています。

インダイヤルは反転職ではなく文字盤同色となり少しくぼんでいます。

ムーブメントはのちの6239と同じバルジューのCal.72B、もしくは改良版のCal.722-1のどちらかが搭載されているのが確認されています。

また、オイスターケースを使ってリューズもねじ込みですが、プッシュボタンのガスケットの関係上30m防水に留まるため、文字盤にOYSTERの表記はありません。

 

 

【Ref.6239/Ref.6241】

1963年登場の初代デイトナ。

外観上の大きな違いはベゼルにタキメーターが刻まれている点と、反転色のインダイヤルにすることで視認性を向上させておりスポーティな雰囲気になっています。

ベゼルがステンレスとプラスチックのペア・モデルで出ていて、リファレンスが異なります。

ムーブメントはバルジューCal.72BとリファインしたCal.722を搭載しています。

 

 

【Ref.6240】

スクリューダウンプッシャーを搭載。

50m防水です。

デイトナで初めて「OYSTER」の文字が記されます。

ムーブメントはCal.722を搭載しています。

 

 

【Ref.6262/Ref.6264】

バルジュー製Cal.72をリファインした名機Cal.727を搭載。

727は手巻きデイトナの生産中止となる1988年ころまで使い続けられるロングセラームーブメントとなります。

また、ねじ込み式のプッシャーを持った6265が登場するため生産期間が4年程と、とても短かったのもレアなポイントになります。

レアダイヤルの「ポールニューマンモデル」と呼ばれているものがあり、手巻きデイトナ人気の頂点にあるモデルとなります。

希少性が高く、激レアモデルとなっています。

特に、6264のプラスチックベゼルは劣化しやすいので、相場は年々上昇傾向にあります。

スクリューダウンプッシャーではないです。

 

 

【Ref.6263/Ref.6265】

1970~1988。

手巻きデイトナの最終型。

ムーブメントはCal.727を搭載しています。

スクリューダウンプッシャーを搭載して50m防水となり文字盤にOYSTER表記が登場します。

ブライトリングのクロノマットなどでねじ込み式のプッシャーが見られますが、ねじ込みプッシャーを最初に先駆者はロレックスなんです。

約20年ほど製造され、このモデルの生産終了がデイトナ人気のきっかけとも言われています。

デイトナ表記ですが、シルバーや黒もあるのですが、赤表記の方が人気があったため、当時の業者がこぞって文字盤交換で赤表記のモノに替えてしまったという歴史があるので、赤文字盤が市場には沢山あるという奇妙な状態になっています。

 

【Ref.16520】

ここからフルモデルチェンジを行い自動巻きクロノグラフに変わります。

他のラインアップはすでにオイスターパーペチュアルと呼ばれる「自動巻き防水時計」に移行していた中、唯一の手巻きモデルであったコスモグラフデイトナを自動巻き化するのはロレックス最大の課題であったのです。

そこで、当時非常に評価の高かったゼニスの傑作ハイビートムーブメント「エル・プリメロ」を36000振動から28800に振動数を落として搭載します。

これは簡単な事ではなく、すべての部品に手を加えて成し遂げたと言っても過言ではないです。

防水性は手巻きの2倍にもなる100m防水を達成します。

ここに来てプラスティックベゼルはすべてなくなりますので、ここから希少性のあるプラスティックベゼルのモデルが高騰し始めます。

 

【Ref.116520】

悲願の完全自社開発ムーブメント搭載のマイナーチェンジになります。

デザインを先代から踏襲しているのでパッと見は変わりませんが、ハッキリ言ってフルモデルチェンジ位の変更です。

ムーブメントはパワーリザーブは72時間と言うロングパワーリザーブになり、文字盤上のインダイヤルのレイアウトも変わります。

クロノグラフユニットを裏蓋側に集めた構造なので、クラッチ中間車が3つの計時針に動力の伝達と切り離しをまとめて行え、リセットハンマーも1つで3つのハートカムを1度に叩くため一気にリセットできます。

ブリッジも片持ちから両持ちのブリッジになり、さらに裏蓋側に機構が集約することによりメンテナンス性も向上しています。

また、ケースもラグがポリッシュ仕上げになりブレスレットのとのデザイン上の一体感が増し、ブレスレットのバックルにはエクステンション機能を搭載し微調整用の穴が見えなくなりましたのでスマートな印象になりました。

さらにガラスには偽造防止の王冠マークのレーザー刻印が入ります。

細かなディティールもかなり変更されています。

そして、ここに来てエル・プリメロ搭載の希少性に人気が出て高騰しています。

 

【Ref.116500LN】

2016年新作のデイトナです。

これまでのステンレスベゼルからセラクロムベゼル(セラミックベゼル)に変更されて精悍な出で立ちになりました。

白と黒の2色の文字盤設定があります。

ケース径などは変更なしです。

Refを変更することで今までのRef116520へのセラミックベゼルの取付は出来ないようにしたものと思われます。

個人的には金無垢にはない末尾のLNの設定があるのでLVや、まさかのBLNRとかも出てきたら面白いと思います。

 

▼こちらの雑誌がすごく参考になります。写真も掲載されているので分かりやすいです!

 

ポールニューマンモデルとは?デイトナのアンティーク・モデルの人気

デイトナが巷ではセラミックベゼルが付いて新型になるという話ですが、デイトナというのはなぜこんなにも人気なのでしょう?

そもそも、デイトナが登場した当初はそれほど人気はなかったです。

薄型や金無垢のドレスウォッチが人気だった時代に、ステンレスでぶ厚めのクロノグラフを出したので、売れなかったのです。

中古でもなかなか売れず、ショーケースに何年も転がっているような状態だったなんて言う話はよく聞く話です。

それが90年代に入り、イタリア人のコレクターが手巻きのエキゾチックダイヤルのデイトナを「ポールニューマンモデル」と命名したのをきっかけにデイトナが注目されるようになったと言われています。

ただ、1988年に手巻きのデイトナが廃番になったことにより人気が出始めたという説もあります。

このあたりの話は、おそらくどれが正解ということでもなく、色んな要因が重なり、コレクターズアイテムとしてデイトナの人気に火が付いたと思われます。

 

私が時計相場を見てきた中ですと、日本では2000年代になって、ポールニューマンを筆頭にした手巻きのデイトナは店頭から姿を消して行き、現行品も店頭では見れないのが基本となり、アンティークの値段も上がってきた印象です。

しかも、現行品も定価越えするようになってきました(時期により、定価割れもしていましたが、それほど値下がりはしていませんでした)。

ですが、2000年の最初の頃までは、雑誌の広告などを見ていても、デイトナやステンレスのスポーツモデルはフューチャリングされておらず、されていてもアンティークの4桁のエクスプローラー1などで、バブルバックを高値買取しているという感じでした。

2010年くらいですと、ポールニューマンのモデルでもモノによっては200万くらいでも買えました。

それでも、当時は高いなぁ~と感じていたのですが(笑)

ですが、2014年に世界的な時計専門オークションハウスのアンティコルムで、ポールニューマンモデルが約2400万で落札されたり、2015年にはクリスティーズで約1億円で落札されたりと、世界のオークションハウスでの価格が高騰して(落札されたモデルは特にレア度が高かったのですが)、状況が変わったのが分かります。

これらのオークションでの価格高騰が日本市場にも影響を与えていると思います。

他にも、ネットの情報が増えたこと、ネットオークションの普及で個人売買の増加、ブランドの買取店が増えたこと、海外のバイヤーが日本で買い付ける、チャイナマネーの流入などの要因が複合的に重なり、ポールニューマンモデルを筆頭としたデイトナのアンティークモデルの価格が上がっているのだと思います。

そして、ポールニューマンモデルと手巻きの最終型がデイトナのレアモデルとして人気が高くなっています。

 

ポールニューマンモデルって?

ですが、そもそも、「ポールニューマンモデルって何?」っていう疑問が残る方も多いのではないでしょうか?

簡単に説明すると、手巻きのデイトナでエキゾチックダイヤルとなっているもので、特にプラスチックベゼルは希少性が高く、より高値になります。

エキゾチックダイヤル以外のダイヤルも当時販売されていました。

ロレックスが公式に「ポールニューマンモデル」をリリースしたわけではないので、明確に「これがポールニューマンモデルですよ」っていう示したものはありません。

私はアンティークショップの店員さんの話や雑誌を読んで、業界の中では、こういうものが「ポールニューマンモデル」に当たるんだなって、独自に知識をためた感じです。

それも正しいかは自信がなかったのですが、海外のサイトで「ポールニューマンモデル」について深く掘り下げているサイトを発見しました。

それを読んで、「ナルホド!」って思いました。

エキゾチックダイヤルの生産本数が少ない理由など興味深いことが書かれていました。

そのサイトは、腕時計ブログとして世界的に有名な『HODINKEE』です。世界中に読者がいるサイトです。

ブランドのロレックスのカテゴリーの中に、

ポールニューマンモデルについて考察した記事がありますのでそちらをご参照ください。

※海外サイトなので、もしリンク先が気になる方は、「HODINKEE」で独自に調べてみて下さい。

検索サイトの翻訳機能でも何となく内容は分かります。

私は「さすが、アメリカ、情報量が違うな~」と感嘆してしまいました。

もう一つ、「HODINKEE」を運営しているベンジャミン・クライマーさんのお友達?知人?が運営しているロレックスに関するサイトも詳しいのでオススメです。

 

結局、「ポールニューマンモデル」の定義をきちんと書かなかったのですが、この部分は触れるには本当に難しい部分なので簡単にしか書きませんでした。

偽物も多く出回っているので、万が一間違った情報を発信してしまったらと思い、書けなかったというのが本音ですが・・・。

本当にどの情報が正しいのか判別しにくいのが「ポールニューマンモデル」と言えます。

 

 

自動巻きのデイトナにもレアモデルが存在する

ビエンヌとジュネーブのロレックスが統合され、サプライヤーを子会社化するまでは、文字盤のデザインやベルトのサイズなどのバラつきがありました。

なので、自動巻きのデイトナが登場してからも、希少な仕様で生産本数が少ない品番が人気となり高値で取引されています。

そのバラつきに海外のコレクターたちが名称を付けたりすることにより、一つのモデルとして注目されるようになったりしています。

「パトリッツィダイヤル」などが有名です。

ちなみに、「パトリッツィダイヤル」とは、1994年~95年に製造されたS品番とW品番のRef.16520のブラックダイヤルのインダイヤル枠が変色しやすいという特徴を持っています。

よくある「ブラウンチェンジ」よりも濃く変色してしまいます。

これが、レアポイントになって、高値取引されています。

他にも、Ref.16528 R品番のエナメル調ダイヤル、Ref.16520に見られる生産された年代によって異なるダイヤル12時位置の4行or5行プリントや12時間積算計の「逆6」仕様がレアポイントとなっています。

このようなレアポイントは雑誌でも詳しく仕分けされレアポイントとして認知度が高まっています。

海外オークションでも高騰しています。

 

中古相場で現行モデルが定価越えの現象

現行のデイトナのステンレスモデルの人気が出てきたのはここ10年位のように感じます(コンビや無垢は日本市場では、それほど人気はないのが不思議なのですが・・・)。

統合後のロレックスの製品は規格がきちんと統一され、仕様にバラつきが出るというようなこともないので、レアなアイテムは出現していないのですが、現行品のデイトナもプレミア価格がつくという現象が度々起きています。

デイトナはロレックスのステンレス・スポーツモデルの最高峰に位置しますが、生産本数が少ないのか、不思議と正規店の店頭で見られることはなく、置いてあるお店が発見される事はまずありません。

このように、流通量が少ないことがプレミア価格になる要因だと思います。

現行品であっても伝説の生き物のように扱われ、注文は受け入れられず、入荷時期は未定。

運よく出会って購入できた時には思わず人に自慢してしまいそうなほど、所有欲の満たされ度合いは半端ないです。

また、あれば即買いを後押しするのは、買って売れば儲かってしまうという腕時計の中古販売店の買取価格設定の高さです。

こういった時計は他に例を見ません。

ステンレスで入荷がいつか分からないのに待ち続けても欲しい時計というと、ロレックス以外ではオーデマピゲのロイヤルオークとパテックフィリップのノーチラス位じゃないでしょうか?

ただ、明らかなプレミアが付いているのはデイトナだけです。

また、腕時計雑誌では何度も特集を組まれ、「キング・オブ・クロノグラフ」と言われるがゆえに、またしても誰もが憧れ、欲しくさせてしまうんです。

それがデイトナなのです(先ほど、海外オークションでの高騰について書きましたが、雑誌でデイトナ人気に火が付くと、日本のバイヤーがこぞって海外に仕入れに行き、逆に海外での価格が高騰した面もあります)。

 

ここまでの人気に後押しされて並行品の販売店で売られている値段は定価越えは当たり前です。

値段は、ステンレスのクロノグラフスポーツウォッチとしてはなかなか高額な価格設定で、定価としては115万円という100万円を超える金額が付いています。

これが並行店や中古店では140万円以上の価格付けでもすぐに買えることから、店頭に並べればきっとすぐに売れると思います。

また、デイトナにはもう一つの顕著な例があり、廃番になれば価格が高騰します。

Ref:16520は150万円以上の価格が設定されていますし、ロレックスは最終品番が一番人気でP番ともなれば200万円を大きく超えてきます。

廃番になってから一瞬下がってから、あっという間に大きく値上がりしますので、つまり持っているだけでドンドン資産価値が増えるのです
(景気に左右されますので一概には言えません。現にリーマンショック後は価格は値下がりしてましたし)。

 

まとめ

ポールニューマンモデルと手巻き最終型の高騰、Ref.16520のレアポイント、現行型の入手困難といった理由から、デイトナは人気なのだと思います。

アンティークでも現行型でも手に入りにくい状態が続いています。

そして、買った金額よりも高く売れる可能性が高いということがこの人気を支えていると思います。

今後のポールニューマンモデルを含むデイトナのアンティークの人気は、時が経つにつれ状態が良いものは減るわけですから、より希少性は高くなり高騰するかも知れません。

ですが、行き過ぎた高騰は人を冷静にさせてしまう部分もありますので、いつまで値上がりするかは分かりません。

現行品のデイトナも、仮にロレックスが方針転換して、生産量を増やし、いつでも手に入るようになってしまったとき、それでも定価越えを維持できるのかは不明です。

このように投機目的で考えてしまうと、デイトナ・アンティークは奥が深すぎて難しくなってしまいますが、そもそも腕時計として見た時に、デイトナそのものが素晴らしい時計であるから、このように人気が過熱してしまったのは間違いないです。

いくらが適正価格か、いくらまで値上がりするか、ということを予測するのは困難ですが、デイトナの魅力を追求していくのは楽しい作業です◎

長文となりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

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